天和通りの快男児~天~18巻より
赤木と原田の会話シーン
原田「わかんねぇよ。例え僅かでも生きたきゃ生きりゃぁ!」
赤木「まぁわかんねぇだろうな。お前は積む人間だからわからねぇ。すぐにわかった。こいつは誤解してるなと。多分、お前はこう考えた。アルツハイマーになんかなっちまって、なんて赤木しげるはついてない。かわいそうだと!
だろ?クククところが実はそうでもねぇ。そうかわいそうって訳でもねぇ。上から下を見下ろすように、あっさりそう決め付けられちゃちょっと不愉快だ。俺からすりゃ・・・原田、お前の方がかわいそうだ。」
原田「はぁ?かわいそう?どうして!」
赤木「簡単だ。お前も気づいてるだろう薄々は。ろくに生きてねぇ!お前は今ろくに生きてない!ククク苦しむぜそれじゃぁ。死の際、死の淵で」
原田「どういうことだ!あ?かわいそうとか苦しむとか、ろくに生きてねぇとか何言ってんだ?まるでわからねぇ!」
赤木「だから、積み過ぎたってことさ。お前は成功を積み過ぎた!」
原田「おいおい、何を言い出すんだ?悪いってのか?成功が!失敗しろとでも言うのか?勝つなと?」
赤木「そうは言わねぇ。勝つこと、成功は必要だ。生きていく以上な。どうしたって成功は目指さざるを得ない。それはいい加減に生きてきた俺とて同様。何しろ死んじまうんだ。勝ってかないとな。だから目指す!目指すさ。それは仕方ない。
ただ、俺は成功を少し積んだらすぐ崩すことにしてきた。意図的に平らに戻すようにしてきた。実は成功はなかなか曲者でよ。一筋縄じゃいかない代物!最初の一つや二つはいいんだが、10、20となるともう余計。余分だ。体を重くする贅肉のようなもの。
それを、お前はいいやいいやで無用心に積み過ぎだ。動けねぇだろ?お前今動けねぇだろ?満足に。まぁ最初は必要な意味ある成功だった。勝つことによって人の命は輝き光を放つ。そういう生の輝きと成功は最初つながっていた。なのにどういうわけか積み上げていくとある段階でスッとその性質が変わる。
成功は生の輝きでなく、枷になる。いつの間にか成功そのものが人間を支配乗っ取りにくるんだ。成功が成功し続ける人生を要求してくる。本当はあえてここは失敗をする。あるいはゆっくりする。そんな選択だって人にはあるはずなのに、積み上げた成功がそれを許さない。
縛られている。まるで自由じゃない。原田。正直に言ってみ。お前窮々としてるだろ?どんなに金や権力を手に入れたところで実は窮々としている。成功ってやつは人を自由にしないんだ。裸を許さない。装う事を要求してくる。つまり成功者大物らしく振舞うことを要求してくる。
さぞや窮屈だろうぜ!我慢してるはずだ。そんなストレスのかたまりみたいな日々を、お前は営々とこなしている。スケジュール通り。何だそれ?まるでわからねぇ。ありのままの自分がどこにもねぇじゃねぇか。金や家来をいくら持っていようと、そんなもん俺は毛ほども羨ましくねぇ。みすぼらしい人生だ。生きてると言えるのか?お前それで!
棺さ。お前は成功という名の棺の中にいる!動けない。もう満足にお前は動けない。死に体みたいな人生さ」
・・・部屋を出て一人思いにふける原田
原田「その通りかもしれねぇ。おれはただそれを営々とこなす係り。番人みてぇなもの。成功を維持管理する番人。管理者。俺が築き、勝ち取った成功が、成し遂げた成功が、どういうわけか俺を殺しにきやがる!そうまるで棺の中にいるようだ。そうか・・・なるほどな。死んでたかい。生きながら俺は半ば死んでいた。
気が付かなかったぜ。うかうか暮らしてるとついわからねぇ。見失っちまう。気がつけねぇ自分ではな。しかし、逆も言えるんだぜ?赤木!あんたは生きたがってる。そんな事ねぇと言うだろうが、俺は確かに感じた。赤木、案外自分のことはわからねぇもんだぜ」
赤木と原田の会話シーン
原田「わかんねぇよ。例え僅かでも生きたきゃ生きりゃぁ!」
赤木「まぁわかんねぇだろうな。お前は積む人間だからわからねぇ。すぐにわかった。こいつは誤解してるなと。多分、お前はこう考えた。アルツハイマーになんかなっちまって、なんて赤木しげるはついてない。かわいそうだと!
だろ?クククところが実はそうでもねぇ。そうかわいそうって訳でもねぇ。上から下を見下ろすように、あっさりそう決め付けられちゃちょっと不愉快だ。俺からすりゃ・・・原田、お前の方がかわいそうだ。」
原田「はぁ?かわいそう?どうして!」
赤木「簡単だ。お前も気づいてるだろう薄々は。ろくに生きてねぇ!お前は今ろくに生きてない!ククク苦しむぜそれじゃぁ。死の際、死の淵で」
原田「どういうことだ!あ?かわいそうとか苦しむとか、ろくに生きてねぇとか何言ってんだ?まるでわからねぇ!」
赤木「だから、積み過ぎたってことさ。お前は成功を積み過ぎた!」
原田「おいおい、何を言い出すんだ?悪いってのか?成功が!失敗しろとでも言うのか?勝つなと?」
赤木「そうは言わねぇ。勝つこと、成功は必要だ。生きていく以上な。どうしたって成功は目指さざるを得ない。それはいい加減に生きてきた俺とて同様。何しろ死んじまうんだ。勝ってかないとな。だから目指す!目指すさ。それは仕方ない。
ただ、俺は成功を少し積んだらすぐ崩すことにしてきた。意図的に平らに戻すようにしてきた。実は成功はなかなか曲者でよ。一筋縄じゃいかない代物!最初の一つや二つはいいんだが、10、20となるともう余計。余分だ。体を重くする贅肉のようなもの。
それを、お前はいいやいいやで無用心に積み過ぎだ。動けねぇだろ?お前今動けねぇだろ?満足に。まぁ最初は必要な意味ある成功だった。勝つことによって人の命は輝き光を放つ。そういう生の輝きと成功は最初つながっていた。なのにどういうわけか積み上げていくとある段階でスッとその性質が変わる。
成功は生の輝きでなく、枷になる。いつの間にか成功そのものが人間を支配乗っ取りにくるんだ。成功が成功し続ける人生を要求してくる。本当はあえてここは失敗をする。あるいはゆっくりする。そんな選択だって人にはあるはずなのに、積み上げた成功がそれを許さない。
縛られている。まるで自由じゃない。原田。正直に言ってみ。お前窮々としてるだろ?どんなに金や権力を手に入れたところで実は窮々としている。成功ってやつは人を自由にしないんだ。裸を許さない。装う事を要求してくる。つまり成功者大物らしく振舞うことを要求してくる。
さぞや窮屈だろうぜ!我慢してるはずだ。そんなストレスのかたまりみたいな日々を、お前は営々とこなしている。スケジュール通り。何だそれ?まるでわからねぇ。ありのままの自分がどこにもねぇじゃねぇか。金や家来をいくら持っていようと、そんなもん俺は毛ほども羨ましくねぇ。みすぼらしい人生だ。生きてると言えるのか?お前それで!
棺さ。お前は成功という名の棺の中にいる!動けない。もう満足にお前は動けない。死に体みたいな人生さ」
・・・部屋を出て一人思いにふける原田
原田「その通りかもしれねぇ。おれはただそれを営々とこなす係り。番人みてぇなもの。成功を維持管理する番人。管理者。俺が築き、勝ち取った成功が、成し遂げた成功が、どういうわけか俺を殺しにきやがる!そうまるで棺の中にいるようだ。そうか・・・なるほどな。死んでたかい。生きながら俺は半ば死んでいた。
気が付かなかったぜ。うかうか暮らしてるとついわからねぇ。見失っちまう。気がつけねぇ自分ではな。しかし、逆も言えるんだぜ?赤木!あんたは生きたがってる。そんな事ねぇと言うだろうが、俺は確かに感じた。赤木、案外自分のことはわからねぇもんだぜ」

