最近というかここ5年くらいですかね。保守的な言論を読むようになってから、まぁ目から鱗というか(そもそも馬鹿すぎて常識も知らなかった)そういうことが少なくないんですよね。なんと、自分は観念的に事実関係も知らずに物事を感覚と思い込みで捉えていたんだろうという恥ずかしさがあったんですよ。まぁ最初は色々と本を読み漁って、理論武装してこの思想を啓蒙していこうとか思っていたんですが、最近ではそもそも俺は日本人なのに日本の歴史って知らないなと感じてから日本史に関心を持っています。
それまでは、この国がおかしくなったのは大東亜戦争以後だとの認識から近現代史でも特に大東亜戦争に関する本を多く読んでいましたが、そもそも日本史を知らないんじゃこの時代の動きとか本質がわからないんじゃないかと思ったのがキッカケで日本史を知ろうと思ったわけです。まぁ少年老い易く学なり難しと言いますが、まさにという感じで30歳手前にして義務教育レベルの社会科の勉強をするという始末であります。これがなんで子供時分にやる気にならなかったのかと・・・
そりゃ学校で使う教科書ってつまんないですからね。日本の古代から現代に至るまでを薄い本で網羅しようとしてるわけですから内容が薄弱で面白くありません。話が逸れそうになってきたので本題に戻して、日本史を知ろうと思って本屋に出掛けたけど「書いている人をしっかり見極めて買わないといかんな」と思ったわけです。でも何の予備知識もないわけですから誰が書いているものがいいのやらわからんのです。
そこで近現代史に限って言えばそれなりに知識を持っていたので、近現代史についておかしな言説を書いている人はまず外そうと。半島一利とか分厚くてホントそれらしく見える本が前後巻とかで置いてあって手に取りそうになりますが、これは前述の基準に引っかかるのでパスする。その他のタイトルは惹かれるけど聞いたこともない著者も入門編としては相応しくないのでパス。結局、井沢元彦の本を手にとって買いました。井沢元彦はまぁいいかと。入門編として書いたとか通史として書いたとか書いてあったので。小説家ですから読みやすそうだというのもポイントですかね。
この人、いわゆる井沢史観と言われるような独特の視点と推論で歴史を考察しています。史料に頼りすぎる史料絶対主義を批判して、その弊害も指摘しています。そこで、史料から読み取れる内容から常識的な人間の行動を推測して論を組み立てるという方式です。何年のいつに何が起こったというような教科書的な書き方ではないので、日本史が面白いです。まぁ井沢元彦の書いている事が歴史学的にどうとか、そういうことはわかりませんが史料に基づいてこういう理由でこうだと説明する内容に納得がいくので個人的には気に入ってます。
そもそも、歴史学の分野で常識とされていると書かれている事を真っ向から否定する場合があるんですが、それがホントに常識とされているのかどうかは知りません。でも、何故否定するのかという理由が読んでいて「なるほどな」と納得させられるので、まぁ井沢史観を自分は採用しています。歴史学では「正史」に載っていることのみを真実と捉えるらしいのですが、井沢さんはこれは間違いだと言っています。正史とは時の権力者が自分に都合のいいように編纂するものですから、事実だとは言えないと。
そりゃ基本的に事実ですが、疑わしいことは多いと。それは日本書紀ですら疑ってかかるべきだと。日本書紀にこう書かれているからそれが一概に正しいと言うのは間違いだと。自分としてはなるほど目から鱗です。もう日本史に関する本も何冊か読みましたが、やっぱり古代から平安時代にかけての歴史は少し頭が混乱するんですよね。朝廷とか武家とかが出てきて、登場する名前もなんとか天皇とか・・・まぁテストを受けるわけでもないから概ねの流れさえ掴めればいいと思ってますので肩肘張らずに読んでますが。
自分は基本的に、本を読むときには「同じところを読み返さない」というのが基本です。気になる部分は付箋をしておいてあとでそこだけ読む。読み進めている時には絶対に読み返さない。あるんですよ。意味のわからないというか、気になるというかね。????どういうこと????ってことは。そこで読み返して理解するまで止まっていては本は読み終わらないという事を3年ほど前に自覚してから止めました。まぁそれに著者の主張にそこまで悩んでいても疲れますし。どうしても気になる部分は読み返したりしますけど、それでも「こいつ意味わかんねぇ」で終ることもしばしばあります。
日本史は面白い。そして、そこから自分で見えてくる価値観もある。まぁ自分の場合は、出発点のこれはなんかおかしい!こりゃ調べなければ!から、最近は歴史を知ることによって自分の価値観を補強するというか、価値観を確立させたりというような人間力形成に使っています。これはこれで正しいんだ!っていう信念を持つ為の作業ですかね。まぁ一種の自分にとっての宗教みたいなもんですか。人間何が正しいものかを信じられなければダメだと思います。自分の場合は直感を補強するツールが知識であるということですかね。
これが正しいと思い込む力ってのは重要ですよ。人の価値観に追従するのは楽ですけど、自分はそれでは納得いかんのでね。いやぁ日本史を知って余計日本が好きで日本人である事に誇りを持ちます。綺麗事だけでは語れないのが歴史ですが、それもまた歴史です。日本人の美徳なんて薄っぺらな言葉じゃないんですよね。歴史を知れば。血を流して犠牲を払いながら受け継いできた国の伝統なんですよね。今の日本を後世でどう語られるのかなぁなんて妄想してる今日この頃。

